2004年03月11日

How to get to Sesame Street

4月3日でNHK教育のセサミストリートが急遽放送終了となるそうだ。 

NHK人気番組「セサミストリート」4月3日で終了

NHK教育で放送中の人気英語番組「セサミストリート」が来月3日で終了することになった。

米国の制作プロダクション「セサミワークショップ」が数年前から日本語での放送に切り替えるよう提案していたが、NHK側が断ったため。NHKは「日本語の教育番組は数多く放送しており、原作のまま英語で放送することに意味がある」と理由を説明している。この番組の日本での放送は、1971年に始まり、途中中断したが、87年に再開された。(読売新聞)

yahoo 社会ニュース - 3月9日(火)13時46分

映画ですらその国の吹き替え版としてしか上映されない国が沢山あるが、日本の場合映画は字幕が当たり前、今では映画によっては吹き替え版もあり個人で好きなほうを選択することができる。 テレビ放送の映画は吹き替えだったが、二カ国後放送のシステムになってからは視聴者の選択で見ることができるようになった。 その素晴らしい技術を使ってセサミストリートもいつのころからか二カ国語放送対応となっていた。 それなのにアメリカのSesame Workshopはそれでも日本語のみに執着した理由がいまひとつわからない。 Sesame Workshop からアメリカの番組を単に購入するのではなく、共同制作の形にすれば権利金も高くなるからという事かしら、そうなるとNHKでは予算捻出が厳しいってのもあったのかしら、とか考える。

4月10日で閉鎖になってしまうNHK教育のセサミストリートのHPによれば、

Q: セサミストリートは世界何ヶ国で放送されているのですか。

A: いままでにセサミを放送したことのある国は、140カ国以上、現在も放送している国は、60カ国程です。
日本をはじめとする諸外国では、アメリカより購入して放送しています。セサミワークショップとの共同制作というかたちで、独自の"セサミ"を制作している国もあります。そういう国では通常のアメリカのセサミキャラクターだけでなく、その国独自のキャラクター(マペット)も登場します。共同制作を行っているのは、20カ国くらいです。

とのことなので、放送している全ての国が独自のセサミストリートを制作しているわけではないようだ。 

有名な[その国独自キャラクター]と言えば、一昨年登場した南アフリカ制作の新メンバーのマペット「カミ」。  HIV感染者の「カミ」はエイズ問題の深刻な南アフリカで生まれた独自キャラクター。 5歳の彼女の両親はすでにおらず、祖母と一緒に住んでいる。 この記事を見たとき、子供番組でここまで教育をしないといけない南アフリカは大変だと思ったのだが、さすがにアメリカでも「エイズ問題は大切な教育だが、番組の対象年齢世代にはまだ早すぎる。」と共和党議員の反対もあったのでアメリカ版セサミストリートには当分登場はしないと聞いた(現在は未確認)

sesame.jpgセサミストリートはもともと英語教育番組というよりは社会教育番組だからそちらに重点を置きたくてNHK教育に共同制作に変更するようにと圧力をかけたのかもしれない。 だいたいマペットのキャラクターもセサミストリートの研究者に言わせれば、自閉症はいる、ゲイはいる、ホームレスはいる(これらはセサミストリートの研究をしている人たちの意見で、制作会社によれば否定「彼らは人形です」の声明で片付けられてしまっている)。  話す英語発音はいろいろな国の訛りつきだし、文法を間違って話すマペットもいる。 多民族国家のアメリカで「みんな差別せず仲良く暮らそうよ」が制作サイドの考えていることだからお国訛りだろうが、I というべきところを me と言ったとしても英語教育番組ではないから大きな問題ではないのだろう。 視聴料の心配のない民放での放送にこだわるのも低所得者家族を考えてのこと。 そんな番組なので、大学時代の児童教育の教授曰く、アングロサクソンな白人上流家庭ではあまり好まれていない、英語教育番組として見るのはよろしくない番組なのだそうだ。 そう思いながら番組をみるようになってからはかわいいマペットの裏に隠されているアメリカの問題を垣間見てしまったりする時もある。

といっても日本ではかわいいマペットを使っての英語教育番組の枠での放送も仕方がない。

だいたいこの番組を全部日本語吹き替えでの放送なんて無理があるだろ。
アルファベットの勉強でたとえばAから始まる単語の練習で、
A。。。。Apple
A。。。。Alligator

A。。。。りんご
A。。。。ワニ
じゃリンゴやワニの絵と一緒に何故アルファベットのAがでてくるのかわからんでしょうに(--)  また、道徳や社会教育枠として日本制作版で放送にすると島国単一民族じゃ単に普通の子供番組になってしまいそうだ。  「A・B・C」ではなく、「あ・い・う・え・お」を練習するのはガチャピンとムックに任せておけばいいから必要ない。 ガチャピンとムックですら番組内で英語も使っているようだし、NHK教育でも子供用英語番組ももうあるしねえ。 

今ではほとんど見ることはなくなったが、セサミストリートが大好きな私としては放送打ちきりはとても残念だが、NHK教育の出した結論は正しいと思うので、仕方がないことだと思った。 他のテレビ局で日本語版を放送するらしいが、一度放送打ちきりになってから又復活した番組だけに、またSesame Workshopが各国の状況を見直して日本で再び英語での放送を考えてくれる日が来てくれることを願いますです。  

Posted by toto at 2004年03月11日 11:34
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コメント

そのうち、KDDIがブロードバンドでチャンネル作ったりしてね~(笑)。
あっしもNHKのスタンスは、ごもっともって思ったですよ。

ふと思ったんだけど、セサミストリートって映画とかの会話と比較して抑揚が強調されたような気がするんだけど、気のせいなのでしょうか。
わたしには語学の知識がないんでよくわかりませんが、子供向け番組ってそういうもん?

Posted by ま at 2004年03月17日 11:08

はぁーい、師匠元気かぁーい♪ その通りで子供番組は抑揚が強調されまくりだょぉ。 みんな一緒に元気になるんだよぉ~!

と私もセサミ風にお返事してみました。。(笑)
そのうちブロードバンド・チャンネルがでるかも。。。。ってのはマジですな。 やりそうですな某(笑)

Posted by toto at 2004年03月22日 00:50
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